日本文化と伝統

tradition

日本人が大切にしてきたものを、未来へ。

美しい日本の文化を国内外に発信し、未来につなげる。
一十園は、銘木や銘石を通じてそのお手伝いをすることを使命と考えています。

日本庭園や盆栽は、日本が世界に誇る美しい文化です。
しかしながら、現代に暮らす日本人の多くは経済的合理性に突き進み、日々の忙しい暮らしの中で自国の文化・伝統を見直す余裕を失ってはいないでしょうか。むしろ外国の方々のほうが四季とともに表情が変化する日本庭園や黄金比で構成された盆栽の逸品を愛しているようにさえ感じます。欧州では「BONSAI」が一過性のブームではなく文化として定着し、埼玉県で行われた「世界盆栽博」では5万人におよぶ入場者の約9割が外国人だったと聞いています。
このような世情を踏まえ、私は世界に誇る日本文化の担い手の一人として、庭木の魅力を日本人にも発信していく使命があると考えるようになりました。

細部まで手入れされた日本屈指の銘木を面前にすると、『綺麗な間合い』というものを実感できると思います。
見るほどに心が安らぎ、ずっと見ていても飽きることがない感覚。それは、美術館で一流の芸術作品と出会ったり、神社仏閣で宮大工の仕事を垣間見る体験に通ずるものがあります。創作というのは、自身の心の中にある理想の形を追求するものだということを感じさせます。
また、数百年もの歳月を生き抜いてきた銘木には、霊格的に人間より高いのではと感じさせる凄みがあります。神社のように磁場のエネルギーが満ちた場所で木々が高く、太く伸びていくのも頷けます。

一十園が手がける大型盆栽を目にすることで、日本人が大切にしてきた「自然との共生」の想いを感じ取ってほしい。私たちはそう願っています。
また、大型盆栽がきっかけで、お孫さんとおじいさんとの新たな対話やコミュニケーションが生まれるかもしれません。美しい文化を未来につなぐお手伝いもできたら光栄です。